5.4.8 ライン スタイル

いくつかの演奏指示子 – 例えば、rallentando, accelerando それに trills など – はテキストとして記述され、線で (点線や波線の場合もあります) でいくつもの小節にわたって広がります。

これらはすべてグリッサンドと同じルーチンを用いてテキストと線を描きます。そのため、それらの振る舞いの調整も同じように行います。これらはスパナによって実現され、スパナを描くルーチンは ly:line-interface::print です。このルーチンは 2 つの スパン ポイント の位置を決定し、要求されたスタイルに応じてそれら 2 点の間に線を描きます。

利用可能なライン スタイルと、それらをどのように調整するかを示す例を挙げます。

d2 \glissando d'2
\once \override Glissando #'style = #'dashed-line
d,2 \glissando d'2
\override Glissando #'style = #'dotted-line
d,2 \glissando d'2
\override Glissando #'style = #'zigzag
d,2 \glissando d'2
\override Glissando #'style = #'trill
d,2 \glissando d'2

[image of music]

スパナの終点の位置は各グラフィック オブジェクトごとにオンザフライ (その場、その時々) で計算されますが、それらをオーバライドすることもできます:

e2 \glissando f
\once \override Glissando #'(bound-details right Y) = #-2
e2 \glissando f

[image of music]

グリッサンドの終点の Y には -2 がセットされています。right の代わりに left を指定することにより、始点も同じように調整することができます。

Y がセットされていない場合、その値はスパナが取り付けられるポイントの垂直位置から算出されます。

スパナに他の調整を行うことも可能です。詳細は スパナ を参照してください。


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LilyPond — 記譜法リファレンス

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