1.1.4 符頭

このセクションでは符頭を変更する方法について説明します。


特殊な符頭

符頭を変更することができます:

c4 b a b
\override NoteHead #'style = #'cross
c4 b a b
\revert NoteHead #'style
c4 d e f

[image of music]

和音の中でのみ使用できるダイアモンド形のための短縮記法があります:

<c f\harmonic>2 <d a'\harmonic>4 <c g'\harmonic>

[image of music]

すべての符頭スタイルを調べるには、@ref{符頭スタイル} を参照してください。

参照

コード断片集: ピッチ

記譜法リファレンス: @ref{符頭スタイル}, 和音の音符

内部リファレンス: note-event, Note_heads_engraver, Ledger_line_engraver, NoteHead, LedgerLineSpanner, note-head-interface, ledger-line-spanner-interface


簡単演奏記譜法の符頭

‘簡単演奏’ の符頭は、符頭の中に音符名を含みます。これは、初心者のための音楽で使用されます。文字を読みやすくするために、大きなフォント サイズで譜刻すべきです。大きなフォントで譜刻する方法は、譜サイズを設定する を参照してください。

#(set-global-staff-size 26)
\relative c' {
  \easyHeadsOn
  c2 e4 f
  g1
  \easyHeadsOff
  c,1
}

[image of music]

定義済みコマンド

\easyHeadsOn, \easyHeadsOff

参照

記譜法リファレンス: 譜サイズを設定する

コード断片集: ピッチ

内部リファレンス: note-event, Note_heads_engraver, NoteHead, note-head-interface


シェイプ符頭

シェイプ ノート表記では、符頭の形状は音階の中での音符の位置付けに対応します。この表記は 19 世紀のアメリカの歌集で一般的なものです。シェイプ符頭は以下のようにして作成できます:

\aikenHeads
c, d e f g a b c
\sacredHarpHeads
c, d e f g a b c

[image of music]

符頭の形状は音階の中での位置に対応し、音階のベースは \key コマンドによって決まります。

定義済みコマンド

\aikenHeads, \sacredHarpHeads

Selected Snippets

音階の位置に基づいて符頭スタイルを適用する

shapeNoteStyles プロパティを使うことで、音階の各ステップに対して様々な符頭スタイルを定義することができます (調号や "tonic" プロパティを使って設定します)。このプロパティはシンボルのセットを必要とし、シンボルは任意に選ぶことができます (triangle, cross のような幾何学的な表現や、xcircle が許可されます)。また、古いアメリカの譜刻習慣に従うこともできます (いくつかのラテン語の音符名も許可されます)。

ですから、古いアメリカの歌集を模倣するために、\aikenHeads\sacredHarpHeads などの短縮記法を使うことで使用可能な定義済みの符頭スタイルがいくつかあります。

この例はシェイプ符頭を取得するための 2 通りの方法を示し、音階の中での位置と符頭スタイルの関係を損なうことなく移調できることを示しています。

fragment = {
  \key c \major
  c2 d
  e2 f
  g2 a
  b2 c
}

\new Staff {
  \transpose c d
  \relative c' {
    \set shapeNoteStyles = #'#(do re mi fa
                               #f la ti)
    \fragment
  }

  \break

  \relative c' {
    \set shapeNoteStyles = #'#(cross triangle fa #f
                               mensural xcircle diamond)
    \fragment
  }
}

[image of music]

すべての符頭スタイルを調べるには、@ref{符頭スタイル} を参照してください。

参照

コード断片集: ピッチ

記譜法リファレンス: @ref{符頭スタイル}

内部リファレンス: note-event, Note_heads_engraver, NoteHead, note-head-interface


即興

即興はしばしばスラッシュ形の符頭で記されます。そのような表記では、演奏者は好みのピッチを選ぶことができますが、指定されたリズムに従って演奏する必要があります。このような符頭は以下のようにして作成することができます:

\new Voice \with {
  \consists "Pitch_squash_engraver"
} {
  e8 e g a a16( bes) a8 g
  \improvisationOn
  e8 ~
  e2 ~ e8 f4 f8 ~
  f2
  \improvisationOff
  a16( bes) a8 g e
}

[image of music]

定義済みコマンド

\improvisationOn, \improvisationOff

参照

コード断片集: ピッチ

内部リファレンス: Pitch_squash_engraver, Voice, RhythmicStaff


他の言語: English, deutsch, español, français

LilyPond — 記譜法リファレンス

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